2012年09月07日
エルフラにて..。
「もなかのカンテ」
水曜日はエルフラにて、カンテのお師匠様の還暦ライブだった。
お教室にはすっかり行けなくなってしまった私だけど、だからこそ記念すべきこのライブを楽しみにしていた。
加えて、親しくさせて頂いている方も唄っていたし、踊りの教室の先生も踊っていらした。
個人的な思いは別にして、スペインからのゲストの方と、素晴らしい出演者の方々。
ライブは時に静寂に。
時に、涙腺を刺激され。
場面がガラリと変わり、明るくユーモアに包まれ。
終盤は、とてつもなく賑やかに。
一度にたくさんの思いを味わせてもらえ、個人的には、
「私にはもったいない」
時間を過ごせたしだい。
さて、いつも思う事だけど、こういう場所にくると、とても懐かしい人に出会うことが度々ある。
今回は特にその思いが強かった。
たくさんの、懐かしい顔と出会い、ひと言、二言言葉を交わせた事。
一度に何人も。
これも
「嬉しくて、もったいな〜い」
時間だった。
2012年09月03日
初音ミクとは...。
大変な初音ミクブームだと知った。
でも、何?
共同で、或いは個人で、素人が簡単に作曲したり作詞をし、その上にキャラクターも作りあげていく事が出来るソフトだという。
専門のサイトも有り、自分で作り上げた曲や、歌詞を初音ミクに唄わせ、たくさんの人に聴いてもらうことも出来る。
大ヒットしている曲も数曲あるようだ。
また、大きな舞台で、初音ミクが登場し、多くのファンが、エールを送っている光景を何度かテレビで見た事がある。
本物の人間ではない。
バーチャルと判っていながら、生きている錯覚さえ私は覚えた。
「あ〜理解出来ないよー」
でもでも、今は、180度転換。
「理解出来るよ~」
私が利用させてもらった無料のパーツ。
自分の声を録音し、ブログに貼り付けられるVOON。
(左のカテゴリの中に分類してある)
それを提供してくれているクリプトン・フューチャー・メディアという会社が、ミクを誕生させたから。
この会社が初音ミクというソフトを生んだことは知っていた。
でも、話題になればなるほど、大手の楽器会社の名前が前面に出ていたから、
「?」と思っていた。
数日前ヤフーを開いた昼間。
「あれ?」
voonを提供してくれている会社の名前が、トップ記事の中に記されていた。
初音ミクを誕生させてから様々な企業からの誘いがあった事や、諸々の事が掲載されていた。
田んぼの土壌を作ったようなもの、だから、このソフトをピュアな気持ちで利用してほしいという趣旨の内容も。
すぐに、お金と結びつける昨今なのに。
いろいろな意味で、感動してしまった。
「やっぱりねー」
私は数年前の事を思い出していた。
VOONってとてもいいなあ。
簡単だし。
無料だし。
でも、残念なのは、すぐに限度容量オーバーしてしまう事。
「お願いがあります...」
私は、容量を増やして下さい、とメールした。
今思うと、何て図々しいのだ。
「うっそー!」
制限数字の上限が増えていた。
無料なのに
今調べたら、2009年5月1日にこの時の喜びをブログに、書いていた。
というわけで...。
VOONを作った会社の人が、初音ミクを誕生させ、じわじわと世界中に広がっていっている。
何かを作って行くという姿は、コツコツであればあるほど、かっこいいね。
面識なんかないのに、たまらなく、嬉しくなってしまった~。
よーし、
また少しづつ、VOONを利用する機会を増やしていこォォォっと。
『バーチャルと 知りつつ生きた 灯を求め』
( こんな感じで、ミクちゃんのファンは、応援しているのかなあ)
2012年08月29日
2012年、フラメンコ新人公演..。
「もなかのフラメンコ」
ふ〜。
日曜日、フラメンコ新人公演から帰宅すると、
「し〜ん」
家の中に賑やかに響いていた声はなく、16日振りに静かになっていた。
午前中までうるさかったのに..。
いつもの時間が戻ってきて
「ほっ」
その、新人公演。
三日間の日程の中、2日間だけ行ってきた。
最終日を見終え、会場を出ると、
「夏もいよいよ終わりだな...」
そんな気持ちにさせられてしまう。
さてさて、あくまで順位を問うのではない、との事だけど、やはり賞が設定されている以上は、結果が気になってしまう自分。
だから結果が出ると、自分の記憶をたぐり寄せて
「わーい、私も選んでいた人が受賞していたよー」
と、喜んだり。
逆に頭の中に◎印を付けていた人の名前がないと、がっかりしてしまったり。
当事者でないのに、誠に忙しい。
まあ、そんな思いを毎年繰り返しているということは、自分の感想との違いを確認するのが、楽しみのうちに入っている、という証しかもしれない。
「お疲れ様〜」
どの出演者の人にも、その言葉を掌に挟んだ。
一曲終える毎に心を込めて拍手。
様々な出演者が一堂に会する、素晴らしい場所。
それだけで楽しいのに、加えて私の目力、耳力も鍛えさせてくれる気がしている公演。
来年も楽しみだ。
最後に、お天気の神様にお願い。
熱い情熱の舞台は終えた。
だから、猛暑も幕を早く閉じておくれよ〜。
2012年08月23日
近所の楽天地。
そーれ、アッセ、セッセ、アッセ、セッセ!
何だか忙しいナー。
最近痛切に思い知らされていること。
自分の事ばかりに自由に時間を使うことが出来ることが、何と有り難いことか..。
今週はフラメンコの教室はお休み。
私にとってはちょうどよかった。
でも、残念!
ガンバルゾー
と今月はフリーで何処のレッスンにも出れるように準備していたのに、八月の蓋を開けてみたら、
「あ〜また行けない」
「あ〜ん、この日も..」
「悔しい」
の繰り返し。
そんな中でも、救われたのはお教室の「デスヌード」という名のシリーズになっている踊りを観に行けた事だ。
同じタイトルでもその時しか観れないものがある。
その時しか、感じられない目には見えないものがある。
さて、昨日に続き、我が家の裏手にある図書館に行ってきた。
ご近所さん、という位置にある。
「ああー、涼しいナー」
長机が並んだ奥の部屋では、学生達が勉強をしている。
窓を背に並べられている椅子には、中年のお父さん、高齢の男性達が雑誌や本を読んでいる。
高校生ぐらいの学生達が勉強している姿が目立つほかは、いつもと変わらない光景だ。
分室だから、大きな建物ではないけれど、居心地は満点。
ここで勉強したい気持がよく判る。
私はすぐにお目当ての棚に向かう。
9月号の文藝春秋に芥川賞を受賞したばかりの小説、「冥土めぐり」が掲載されている。
新刊の文芸誌や雑誌は借りることは出来ない。
だから、ほとんど先をこされて誰かが読んでいる事が多い。
昨日も、別の人の手に渡っていた。
「あったっー」
珍しい。
私は本箱の端に置かれている丸椅子に腰掛けた。
時間が気になって何回も時計を確かめたけれど、だんだんと、
「エイッ、全部、読んでいこう」
迷うことはよした。
読み終えた感想は...。
最近読んだ受賞作品の中では、とても読みやすい小説だった。
中身は..。
人それぞれ、読み手の数だけ感じ方があるのだから、私の感想も間違っていないだろう..と思った。
文体にリズムがあるからだろうか。
先に、先に、と読み進める。
それにしても、涼しかったナー。
ゆっくり本を借りて読む時間などない。
明日も、明後日も、
「ちょっと行ってきま〜す」
と、ブラリと玄関を出てこよう。
2012年08月15日
いろいろな記念日..第660編。
ロンドンオリンピックが閉会した。
メダルを勝ち取った選手達。
せっかくなんだから、パレードしてあげればいいのになあ、と思っていたら、20日に銀座である事を知った。
自分は行けなくても、何だかとても嬉しくなった。
さて、今日は8月15日。
終戦の日だ。
正直いって、毎年テレビに流れてくる番組は同じ映像が流されて、うんざりしている自分がいた。
「玉音放送」
子供の頃は意味がよく判らなくて
「?」
大いに、大人になってからだって。
「戦争反対」
「平和」
戦争なんて知らないのだから、言葉の上でしか伝わってこない。
心の中で自分だって願っている事なのに、8月15日になると、気持とは裏腹に、
「見飽きてる..、聞き飽きてる...」
とそっぽを向きたくなった。
でも、今年はオリンピックの開幕中に流れてきたニュースも関係しているのか、毎年とは、ちょっと違う自分がいた。
お決まりのような映像や言葉が飛び込んできても、聞き飽きた、見飽きた、なんて云って、うんざりなんかしない。
そして今日は、昼近くだったろうか。
たまたま、テレビのスイッチをつけると、昔のアメリカのドキュメンタリー映画をやっていた。
戦争終了後、心の病にかかったアメリカ軍の兵士の話を、一人一人治療の意味を含めて聞いていくアメリカの映像。
沖縄で戦った兵士もいる。
仲間が連行されていく場面を見ていた兵士もいる。
二十数時間穴に閉じこめられていた兵士も。
私もずいぶん前に、仕事関係でほんの数時間、沖縄に行った事がある。
あの時に目にした洞窟で感じた時の気持は、活字で表すことは不可能だ。
でも、昼間見たドキュメンタリー。
日本側の自分とアメリカ側。
『視点が違うと、こんなにも違ってしまうんだなあ...』
「真実だけで十分だ..」
と云っていた映画監督の言葉が胸に突き刺さった。
昔、映画が完成して公開しようとした時は、陸軍の圧力でお蔵入りになりそうだったという。
でも、アメリカというお国柄なのだろう。
いろいろな経緯を経て公開出来たのだと、番組の中でコメントしていた。
戦地に向かう兵士の気力をそいでしまう映像とも言える。
戦後の日本で同じような映画が作られたとしたら..
他の国だったら、...。
公開出来たのだろうか、と、ふと、考えてしまった。
楽しい記念日は、これからもたくさん増えますように。
忘れたい悲しい記念日は、どうかこれからも、作らなくてすみますように。
2012年08月08日
迷い蝉..。
「もなかのあれやこれや」
猛暑が続いているけれど、今日は、そんな中でも、とてもしのぎやすかった。
オリンピックでは、卓球の銀メダルが私にはとても嬉しかった。
愛ちゃん。
小さな頃から、テレビの画面を通じて知っているからだろう。
一緒に戦った平野選手だって全日本で何回も優勝している実力者。
そして若い石川選手の登場。
今までの愛ちゃんの姿は、卓球普及にものすごく貢献したに違いない。
そして、今回の3人の姿に、更に更に卓球を楽しむ人が増えるのだろうなあ。
それにしても、水泳や他の種目、日本の場合は団体戦がいいような気がしている。
そんな事をつらつらと思っていた時だった。
急に、
「ジ〜ン、ジ〜ン、ジー」
久しぶりに聞く、懐かしさが、耳に入ってきた。
蝉だ。
出窓に蝉が張り付いていた。
家の周囲には木なんてない。
時々、電信柱から聞こえてきた事はあったけれど。
「よく、いらっしゃいました」
そう云いたくなった。
しばらくすると
「ジ〜」
さっきよりも、響きが弱くなった気がした。
『ずっとここにいるのかなあ』
迷ったのかなあ。
たった一匹でかわいそう。
私は、丁度手元に置いてあったカメラを構えた。
「アスファルトだらけの中を飛んできたんだね」
迷って来てしまったんだ、と思った。
仲間がいればいいのに。
蝉も団体だったら、もっともっと力強い鳴き声になったかも。
『蝉の声 命短し 告げに来て』
2012年08月04日
長い間練習してきたのに...。
8月に入る前の事。
もう過去の事になってしまったけれど、
「また北海道に行ってくるんですよ。忘れ物をしたので..」
フラメンコのレッスンがまだ始まる前、そばにいた講師の先生数人に、私は話しかけた。
たぶん、ウキウキ気分で云っていたと思う。
不思議そうな顔をされた。
「大事にしていたものなんです。でも日数が経ってしまったのに、ちゃんと保管してくれていたので..」
レッスンが終えたら、行ってきます、と付け加えた。
再び、講師の先生達の目が宙を泳いだ。
私の頭に変な予感が過ぎった。
「あの〜...」
発表会のDVD鑑賞会で利用した居酒屋さんの名前を私は云ったつもりだった。
でも、ホッカイドーと連発するから、本当の北海道と勘違いされてしまった。
「なあんだー..」
「すいませ〜ん」
話の前後に関係なく、唐突に口にしてしまう、いつもの私の悪いところ。
チンプンカンプンな事を言っているな、と、ハテナマークが点滅していたに違いない。
猛暑なのに、暑苦しくさせてしまったようだ。
さてさて、暑いといえば、オリンピックも熱い。
でも、限られた数日間だけ。
普段なかなかお目にかかれない競技もあるのだから、可能な限りは関連の番組を見るようにしている。
競技によっては数秒、数分で終わってしまうものと様々。
共通点は、どの種目の選手も、並々ならぬ準備をしてきたという事だろう。
そんな長い間準備してきたのに失格してしまったバトミントンの三カ国の選手。
失格となった場面を私も見た。
『う〜ん』
野球にも打者に打たせるよりは...と、敬遠してわざと歩かせる作戦があるけれど..。
確かに、これでは...。
『でも、待てよ』
見方を変えれば、失格になった選手が気の毒にも思えてきた。
長い間、練習してきたのに。
戦いの進め方の作戦は何処までが許容範囲なのだろう。
露骨過ぎなかったら、オッケーだったのか。
失格した選手。
特に、作戦が選手達の意志でなく、指示であったとしたら、慰めの言葉では済まない。
まあ、勝つためには、いろいろな作戦があるのだろう。
気持は判るけれど、やっぱりオリンピックは真っ向から向かう姿を、見たいな。
どの種目でも。
もちろん日本を含めて、何処の国の選手でも。
最後にひとこと。
「毎日、暑いっ!」
本当の北海道に行きたいよ〜。
『信じたい 作戦よりも ひたむきを』
2012年07月28日
ロンドンオリンピック開会式
昨日からの突発的な雑用。
結局、一睡も眠らず、パソコンに向かい続けた。
オリンピック開会式の日に。
何と偶然。
数分前に終了。
4時10分ぐらいの時だっただろうか、鳥が鳴いた。
「ああー、夜が明けたんだ」
と思った。
しばらくして、窓のブラインドを開けた。
周りは静まりかえっている。
そして、最後の仕上げが終わると、テレビのスイッチを入れた。
まさに開会式が始まる寸前。
スタジアムの中が緑色。
馬がいる。
風車もまわっている。
これからショーが始まる。
けして開会式が見たかったんじゃないのに..。
不思議だ。
朝が弱い私が、こうしてテレビの音を背にしながら起きているなんて!
どうか、世界中が、オリンピックを楽しむことが出来る夜の中になりますように...。
2012年07月27日
こういう時も涙が流れてしまうのね。
手と足に鉄アレイをはめているように身体が重かった日々、
「早く外に出ていきなさい!」
両腕をビシビシッ。
両太腿をバシバシッ。
胸を軽く、トントン。
高熱を出した後、悪さはしなくても静かに、何日間も菌が身体の中に住み着いたままでいる気がしていた。
時々、37度6ほどの熱が夕方になると出たり...。
だから、姿ない菌を外に追い出したかった。
でも、今は重い鉄アレイが取れたようだ。
日にち改まって、本日。
「今日もガンバルゾー..」
腕に力こぶを作りたい気分。
でも、残念。
机に向かわなければならない雑用が飛び込んできた。
頭が疲れて、今、小休止。
そして、このブログを開きついつい書いてしまう...。
さてさて、この数日間の間にスポーツ関係では、いろいろな事があった。
大好きなイチローが長年いたマリナーズを離れ、ヤンキースへ移籍。
記者会見したイチローの目の奥に...。
流しはしないけれど、あふれている涙を感じてしまった。
三十代の後半。
まだまだ若くて..。
なあんて思っていても、親子ほど違う年齢の後輩が、どんどん進出してくる世界。
身体を資本とする、競うプロには
「いつまでたっても若いのねー」
なあんて、通用しない。
記者会見後すぐの試合で、スタンディングオベーションが起きたとき、ヘルメットを取って応えていたイチローの姿の場面。
泣けてきた。
そして、松井選手の戦力外のニュース。
活躍しても契約更新はされず、他の球団へ移籍してからも怪我などで苦しんだ。
きっと、また復活してくれる..。
時々流れてくるスポーツニュースの中で見る松井選手の姿を見てはエールを送っていた。
今回の、ほぼイチローのヤンキース入りと一緒に伝わってきたニュース。
泣けてきた。
オッとっ。
野球だけではない!
いよいよロンドンオリンピックの開幕だー。
その前の予選のサッカー。
女子と男子の二つの勝利。
私はテレビでの観戦はせず後から結果を知った。
なでしこジャパン。
そして強敵のスペイン相手に勝った男子の場面を見た今朝、
泣けてきた。
もちろん、
『ひたむき』
な姿を見たから。
前回のオリンピックの時も思った事。
あと何回オリンピックと出会えるだろう。
生涯青春..という言葉をよく聞く。
でも、実際の年齢は生涯ではない。
あっという間だ。
だから、スポーツ選手ではない自分だけど、、
「今」を精いっぱい向かっていこう...。
『涙はね 流れず固い ものもある 』
2012年07月22日
想定外のこと..。第655編
金、土曜日と二日続けてゆっくりテレビを見た。
一つ目は瀬戸大橋をめぐって、島で暮らす人々の生活や、橋が出来た事で生活が変わった人達の模様。
私はちょうど瀬戸大橋の工事をしている時期に、数回岡山を訪れ、工事の進んでいく様子を目にした事がある。
美しい瀬戸の景色を見ながら、案内された事が懐かしい。
そんな思い出も重なり、番組を楽しめた。
橋が完成すると船の仕事に従事していた人は職場を失った。
漁業に携わる人も激減。
風景、環境も変わった。
昔、北海道と青森を渡る船、「洞爺丸」が沈没し、その事故を題材にした小説、「飢餓海峡」を読んだ事がある。
今は青函トンネルが通っている。
瀬戸内海を渡る船も、やはり昔、沈没して多くの犠牲者が出たのだとの事。
ずいぶん完成してから年数が経つ瀬戸大橋も、安心して、車、電車でたくさんの人を運んできた。
安全に、便利に。
美しい景色を思い出しながら、一瞬、
『橋は、本当に必要だったのかなあ..』
という思いが沸き上がった自分だけど、その場所に住んでいないのだから、判断なんて出来ないな、と思った。
翌日はNHKスペシャル番組、「福島第一原発」を見た。
去年の大地震直後、最悪の状態を防ぐ為に奔走していた現場の様子を再現フィルムにし
て映し出していた。
去年、原発が爆発した時、テレビで繰り返しコメントしていた様子を私はくっきり覚えている。
パニックにならないように言葉に気をつけていた事は判る。
しかし、あまりにも現実と違っていることに身震いした。
「この国はどうなってしまうのだろうか..」
そう思いながら東京電力の社員が、恐ろしさと戦っていた事も知った。
私が住む近所にアメリカ軍の基地がある。
あの時、基地の家族達が帰国命令が出た、という話が近所で渦巻いた。
デマ、噂に惑わされぬように..と自分に云いきかせ、あわてふためく人を責めていた自分。
今思うと、遠くに避難しよう、と考えた人の方が正しかったのだろう。
ニュースでは大飯原発再稼働について流れていた。
原発を持つ地域でも、賛成と反対に分かれるという。
ふと、私は考えてしまう。
もしも福島と同じ被害が再現したとしても、賛成していた人は、その場所に留まって仕事を続けられると思っているのだろうか。
そして、思う。
戦争は映画の中、ゲームの中での事ではない。
内乱も含め、現実に女性も子供も虐殺され、またインターネットで襲われた街や建物を流している時代だ。
ずっと
「このまま」
なんてあり得ない。
もしも日本が戦争状態になったら、相手国は銃はいらない。
ピンポイントで何箇所もある原発を爆発させれば、日本は終わりになる。
「想定外の事を空想して...」
と笑われるだろうか。
最近、この原発の話題は避けていた自分かもしれない。
久しぶりに、きちんと目を向けて見れてよかった。
『 人生は 想定外の 事だらけ 』
2012年07月18日
気分一新..。
昨日の火曜日、ホームから見上げた空。
真っ青だった。
『もう梅雨は明けたのかもしれないな』
そろそろ、カラッとしたお天気が恋しかった。
今朝、頼んであったシルバー人材センターから、おじさんがやって来た。
「それじゃ、お預かりしますね」
修理をお願いした網戸を4枚外してくれる。
作業所に持って行き、出来上がったら、届けてくれるとのこと。
そして、先程。
「お待ちどうさま」
新しく張り替えられた網戸が戻ってきた。
「忙しいでしょう..、この暑い中、おじさん、ありがとう」
「うん、なるべくだったら、今度はもっと早い時期のほうがいいなあ」
ハイ。
確かに..。
去年の秋ぐらいから修理したいと思っていて、時間はたっぷりあったのに、ぎりぎりになって頼んでしまった。
きっとこの時期は忙しくなるのだろう。
今までにも、網戸ばかりでなく、襖、障子、日曜大工的な事をお願いした事がある。
『隙間的な仕事で、業者に頼む程ではないかなあ』
とちょっと迷うような時にお願いしてきた。
こんな小さな事だけど..、
と躊躇する事でも、すぐに来てくれると思うと、心強かった。
その都度、初めてお会いするのに、昔から知っているご近所の方のような感じがする方ばかり。
けっこう、その時の方をしっかり覚えているものだ。
今回の方も今迄同様。
とても律儀な方。
業者の妨害をしていると思われたら困るから、細々と口こみで伝わればいいですよ、と仰る。
そんな遠慮なんてする必要なんかないのに。
立派な仕事。
堂々とたくさん宣伝したっていいのに。
いろいろな種類のお仕事がある。
私が住む地域だけではなく、他でも、行政が窓口となって同じようなサービスをやっている所がたくさんあるに違いない。
お値段的にも、とてもお手頃で本当に助かる。
もっと、もっとたくさんの人が、利用すればいいな...。
さて、九州ではあちらこちらで大雨で大被害。
普通に雨が降り、
普通に梅雨が明け、
普通に、夏らしい暑さがやってくればいいと思っているのだけど、
「これでもか、これでもか..」
と容赦なく辛い事は襲ってくる。
それでも、私が住む地域では、じめじめしていた梅雨も終わり、カラっとした空になった。
破れていた網戸も生まれ変わった。
気分も一新。
これからの暑さ、覚悟して乗り切ろう。
『 頼みたい 胸の綻び 修繕も 』
2012年07月11日
私だけではなかった...。
「もなかのあれやこれや&フラメンコ」
日曜日の朝、千葉の金谷に向かっている途中の事だ。
アクアラインの両側の東京湾を私は交互に見つめていた。
あとどのくらい走ったら到着するのかなー..。
月に一度参加している東京のマンドリンクラブの一泊合宿。
行き先は千葉の金谷にある保養施設。
私は近場の駅まで迎えに来て下さったメンバーの車に同乗させてもらった。
運転席の人が、軽い咳をした。
「大丈夫ですか...、どうぞ、ご無理しないで下さいね」
私は後ろから声をかける。
聞けば、数日前に高熱を出し、かかりつけの病院で注射を打ってきたとのこと。
自分も同じく数日前に9度7分の熱を出し、なかなか下がらず苦しんだばかり。
故に他人事とは思えない。
長時間運転して疲れないか心配だった。
いやいや、その人ばかりではない。
隣の、そして、助手席の人も軽い咳をしている。
効けば、熱こそ出していないけれど、体調を崩していることを知った。
『な〜あんだー、私だけじゃなかったんだー』
同病相哀れむ...というか、親近感までわいてきてほっとしてしまう。
「本当に乗り心地がいいですねー」
自分の家のオンボロ車とはまるで違う超高級車。
私だったら怖くて、絶対に近づきたくない車種だ。
でも、乗る側になるのは大歓迎。
私はまだ喋ると咳が出てくるので、飛び交う話に耳を傾ける事に専念。
前の席の二人は仕事の延長の話をしている。
『へーえ..、その仕事に関した、中国の実態はそんな感じなんだー』
私は心の中で呟いた。
テレビなどで知る情報とは全く違う。
聞いていて面白い。
『へーえー、あの国で入札する時は..』
会社を経営していて主に東南アジアを頻繁に訪れているお二人。
一人はジャスダックに上場までさせた人だと仲間から聞いた事がある。
隣の方も、似た仕事をしてきた方で...、時々二人の話の説明を小声で私に通訳するように教えてくれた。
メンバーの中には本当に様々な方がいる。
一番嬉しいのは、絶対に自分の口から、職業の話はしないことだ。
今回のように、自然の成り行きで仕事の話になり、聞いている自分にとっては、生きた勉強、生の講座を聴きに何処かの会場に来ている感じを味わせてもらえた時は嬉しい。
社会勉強させてもらっているみたいだ。
さて、到着。
「何てきれいなの!」
窓から見えた海にうっとり。
先程、助手席に座っていた方は一曲20パート以上の楽譜を書き続け、もう二人はギターを抱え、厳しいダメ出しの指摘に、少しでも近づけようと必死になっていた。
私は、..といえば、
『あ〜ん、腰が痛いよー』
周りの人に弱音を吐き続け、頻繁に足を組み替えたり、椅子を換えてみたり。
数日間、寝続けた反動がきているのか..。
落ち着かない事、甚だしい。
あの三人、そして他の方達の真剣さに比べると、今思い出すと申し訳なさで身が縮んでしまう。
さてさて、話が前後してしまったけれど、マンドリンの合奏と比べ、確実に太い方の軸のフラメンコ。
今、私は土曜日にフラメンコのフィエスタを無事に終えることが出来、ほっとしている。
今回は特に、やりたかった事が実現出来、とても嬉しい。
去年の震災の時に一ヶ月延長された舞台。
その折り、ミセスの仲間と一緒に唄いながら踊った曲がある。
とても情感がこもった曲。
唄えば唄うほど好きになった。
『いつか、もう一度できたらいいなあ..』
何も具体的になんて考えていない。
でも、胸に秘めていた。
それが、全て同じ振りではないけれど、形を変えて生まれ変わった。
発表会で唄いながら踊らせてもらったペテネーラと同じ。
それは、何年も、何回も皆と一緒に唄いながら踊ってきた体験があったからこそ、実現出来た事は云うまでもないこと。
フラメンコに
「ルンベーラ」
と呼ばれる方がいる。
たぶん、ルンバを唄いながら踊る方の事だと思う。
私が経験させてもらったのは、何と言えばいいのだろう。
いい名前があるといいなあ。
なかったら、誕生したら、いいなあ。
フィエスタの会場、サラアンダルーサでは、
「あ〜、何ていい曲なんだろう、」
心の中で必死に、
『無事に唄えますように』
と願いながらも、この曲の素晴らしさに酔いしれていた。
フィエスタの出演者の中にも去年一緒にこの曲で踊った仲間がいた。
だから出演者の合同練習の時、不安だけど、力をもらえていた気がする。
終演後、お客様とちょっと言葉を交わせる時間があった。
「あの曲をやったのね.♪♪♪♪ ♪♪...」
去年一緒に同じ曲を共有したクラスの一人が、ニコニコ顔で声をかけてくれた。
思いもよらなかったようだ。
その笑顔を見ると、途端に私の嬉しさが二倍に膨らんだ。
千葉に向かう途中、私だけでなく三人も体調をくずした事を知って
「ワーイ、自分だけじゃなかったんだー」
と喜んだ私。
フラメンコの時も、意味は違うけれど、
「ワーイ、この曲が好きなのも、自分だけじゃなかったんだー」
いろいろあった数日間。
今日あたりから、疲れきっていた身体も、少し戻ってきたような気がしているのだけど..。
『 一年後 曲と再会 胸キュンと』
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
フィエスタは下記のように催されました。
ARTE Y SOLERA Fiesta
会 場 :サラアンダルーサ
日 時 :7月7日(土) 19:00〜
カンテ :クーロ・バルデペーニャス、瀧本 正信
ギター :鈴木一義
パルマ :佐藤浩希、 末木三四郎
出 演 :「鍵田真由美.佐藤浩希フラメンコスタジオ生徒」
2012年07月01日
こだわり..は大事です。
月に一度参加している東京のマンドリンクラブで、私は問われて返答に困ってしまった。
秋に控えている大ホールでの演奏会で、マイクを使用するか、しないか...。
前回は弦楽器はもちろんのこと、各楽器にほぼ全てにマイクを設置した。
多くの観客が迫力があって良かったと喜んでくれた。
でも、歓迎されなかった事実があったことも知った。
マンドリン合奏の演奏で有名な大学では、決してマイクは使用しない所と、積極的に使用する所と分かれる。
忠実にクラッシックの姿を守るべきか。
或いは、プロの演奏家ではないのだから、お客様に喜んでもらえる音を優先するか。
それとも、最小限の本数のマイクに絞るべきか。
皆はきっと、ちゃんとした考えを持っているに違いない。
私は、意見を求められても、無責任のようだけど言えなかった。
全く判らないから。
「おまかせいたします」
というほかなかった。
現実に何十年も続いている地域のマンドリンクラブでも、私は何も考えたことはない。
おまかせするばかりだった。
今回、或る方が、論文のように詳しく、ホールでの演奏における音響についてまとめたものを作成して皆に配ってくれた。
「なるほど!」
初めて知ることばかりだった。
「へーえ〜、サントリーホールの会場の形は、アリーナ型っていうんだー」
「他にシューボックス型や..客席が葡萄畑のようになっている型...」
「ありゃー、ホールや、客席によって残量時間が違うんだー」
誤差の秒まで書いてあった。
その他、各国の有名なホールについても、インターネットはもちろんのこと、図書館にも足を運んで調べ、詳細に書かれていた。
私は恥ずかしくなった。
こんなに皆が演奏を大事にしている。
言葉を変えれば、きちんとした、こだわりを持っている。
私は何もない。
繊細さも...。
簡単にいえば、アバウト。
こんな自分が、本当に演奏が好きといえる資格があるのだろうか...。
「....」
もう一度考える。
「....」
音楽は大好きだけど...。
同じ曲を演奏して、ひとつのものに仕上げることが好き。
今更ながら、
『たぶん、同じものを共有して向かっていく事が好き....なんだろう』
と思った。
8.9日は一泊のマンドリン合宿。
そして前日の土曜日はフラメンコのライブ。
今回のお教室主催でのライブでは、私にとって、こだわりがある曲を踊る。
それにしても、一日違いで続くので、
「あ〜、もっと合宿が別の日だったらいいのになー」
と嘆いたら、マンドリンの仲間の一人に言われた。
「あなた、だぶってなくて、よかったわね。運がいいのね..」
と。
そうか!
考え方で、ものすごく笑顔になれる。
こんな場面が何回あったことか。
ここには書かないけれど、私だっていろいろネガティブに成らざる得ない事だってたくさんある。
そんな時、何気ない雑談の折り耳にしたひと言で、急に気持が楽になれた事がある。
有り難いことだ。
まずは、七夕様の夜のライブにては、全力が出し切れますように...。
そして、次の日の、約一年半振りの合宿では、少しでもマンドリンが上手になれますように..。
自分ながらの、こだわりを掲げて、臨みたい。
ガンバルゾー。
2012年06月24日
呑んだだけではありません..。
最寄りの駅から二つ先の駅前の居酒屋。
「まずは乾杯しよう」
私を含めて、ジョッキを持つ五人の腕がテーブルの中央に集まった。
「本当に遠い所、有り難うございました」
ゴルフのコンペでよくご一緒した仲間。
震災後、考えが有り私はゴルフはお断りしてきた。
今後もよほどの事がないかぎり、再開はしないだろう。
故に、すっかり会わなくなってしまった仲間。
フラメンコの舞台が近づいていた時期に、たまには会いましょう、と連絡を頂いた。
結局、お断りした後の話の成り行きから、舞台に足を運んで下さった四人。
舞台が終わって一ヶ月が経ったのに...。
私に気を使って、踊りについての質問をしてくれる。
一人はとても明るくて頼もしい女性。
あとはおじさん三人、そして私。
中に、初めて私の踊りを観た人がいる。
「へ〜え、そういう事を思うんだー」
面白い感想に、私の方が感心させられてしまった。
花の金曜日とあって、店は満杯。
たちまち飲み放題の終了時間がきてしまった。
せっかく駅前に来たのだから他のお店に行こう、と腰を上げる。
「2時間飲み放題で、一人3千円ですよ」
店を出ると、近くの数店のカラオケ店の呼び込み店員が何人も待ちかまえ、すり寄ってきた。
いくら断っても、離れない。
艶めかしい女性がいるお店に男性客を引き込もうとしているところを、歌舞伎町などで見掛けた事が何度もある。
でも、カラオケで....?
驚きだった。
稼ぎ時の時間なのだろうか。
居酒屋ばかりが入っているビルの下で、何人も待ちかまえていた。
「もうちょっと安くならないの?」
意外な事に、仲間の女性が交渉を始めた。
このカラオケ店は、クラスの帰りに途中下車してペテネーラの曲を練習しに来た事があるお店。
チェーン店だから会員になって、下北沢の店と一緒に何回か利用した。
昼間5百円のドリンクだけ頼めば、一時間百円もかからず何時間もいれた店。
金曜日、土は特別に高くなる事は知っている。
でも昼の料金を知っている私はあまりにもの金額の差に、気持ちとしては、とても入る気にはなれなかった。
仲間の女性、交渉して、とうとう飲み放題で◎円、とぐんと値段を下げさせてしまった。
店の中に入る。
女性は私の隣に座っている。
そうとういろいろな事でストレスを抱えている事を知る。
だから、唄いたい気持だったに違いない。
複雑で不安な今の世の中、今更ながら、人それぞれ抱えている事があることをまざまざと知らされる。
今度全員でまた会える時は、秋。
若い頃と違って、前回に書いた記事と同じく、そんなに頻繁に会わずとも心を通わす事が出来る人達がいるということは嬉しいものだ。
そうだ!
土曜日クラスに行く途中の電車の中で、いつも通り、携帯電話やシルバーシートのマナーのアナウンスが流れた。
「携帯......優しい心遣いをお願い致します」
「?」
新人さんかな..と思った。
不自然なブレーキのかけ方で、立っていた私は何度も大きく身体が揺れた。
心の中で、「ヘター」と文句を言っていた。
だから、そんな台詞も言える新人さんかな、と思った。
何だかこの言葉は難しい。
下手をするとそらぞらしく聞こえてしまう。
言い方によっては、反発を感じる人さえいるかもしれない。
でも、その時の私は素直に耳に入った。
前夜、優しい心遣いのおじさん達と、おばさんといたから。
願わくば、どんな時でも、
「....優しい心遣いお願いします」
と電車の中で聞き慣れないアナウンスが流れたとしても、言葉通りに聴ける耳であり続けたい。
たかが、久しぶりに仲間と呑んだだけの時間。
でも、夜のカラオケ店の呼び込み。
交渉しだいで安くなること。
よく知っている駅前の夜の風景。
諸々、社会勉強もさせてもらった夜となったしだいだ。
『見慣れてる 景色が夜は 変貌し 』
2012年06月18日
エルフラメンコへ..。第650編
「もなかのフラメンコ&あれやこれや」
鮮やかに長いスカートが宙を舞う。
ここは伊勢丹会館の中にあるエルフラメンコ。
ヘスス.オルテガ グループのショーを観に、私は久しぶりにエルフラメンコにやってきた。
バタデコーラの衣装で発表会で踊ったばかり。
練習の時、転んだこともある。
流暢に身体と一体になってくれるように..と四苦八苦。
故に、興味深く、これまでの自分とは違い、華麗に舞う姿に魅了されてしまった。
お誘いして下さった方のおかげで、混んでいる土曜日の夜なのに、一番前の正面で堪能出来た。
最近踊りを再開したとのことで、フラメンコの話題で花が咲く。
時間は経ってしまったけれど、発表会に観に来てくれた時の感想も聞かせてくれた。
ひとこと、ひとことの言葉に感謝、
この方と同じく、なかなか顔を会わす機会がなくても、精神的に助けてもらったり、至福の時間を頂戴したりする人がいる。
まさに土曜日は、人との出会い、繋がりの有り難さを心底から実感させられた日だった。
「そうだ!」
出会い、繋がりといえばこの数日間で初めての出会いもあった。
小学校の体育館で全校生徒の前で舞台に上がった。
別の場所では、障害を持ってしまった人の集まり(脳梗塞などで身体が不自由になってしまった人達の会)に、ボランティアに参加させていただいた。
静かに舞台に目を向けてくれた可愛らしい顔。
そしてマンドリン演奏を聴いてくれた後、
「わしゃ、コーラの瓶を持って、リハビリに頑張っていますよ、ワッハッハ..」
と豪快に笑った95歳のおじいさんの顔。
どちらもいい顔だった。
そしてもっと面白い場面に遭遇。
水曜日病院に行き、採血の順番を待っていた時のことだった。
私の左側の見知らぬ同士の二人が世間話を始めた。
短時間のパートの職を探している年輩女性。
私の目には、とても好印象が持てる二人の話し方だった。
話の聞き役だったもう一人の年輩女性が、
「もしよかったら、いらして下さい..」
電話番号、住所と地図をメモ帳に書き、職を探しているという女性に渡した。
私もよく知っている或る仕事場だった。
「いいなあ...」
私も紹介して下さい、と一瞬言いたくなってしまった。
昔から、袖振り合うも他生の縁、とはよく云ったものだ。
いつ何処で誰に助けてもらえるものか判らないもの。
こういう場面に出会うと嬉しくなってしまう。
話をエルフラメンコに戻す。
ヘスス.オルテガ グループのショーは見応えがあった。
ぜひぜひ、お薦めしたいな。
そして、これからもバタデコーラの長いスカートと同じ。
たまにしか会えなくたっていい。
せっかく繋がりを持てた人とは、折りにふれて会えたらいいなあ。
『袖なくも 心ふれあう 出会い有り 』