2013年05月02日

抗いの先は..。

        「もなかのあれやこれや」
外出の機会が多い分、比例して様々な場面に遭遇する。
車を運転している時。
自転車のペダルを軽やかにこいでいるとき。
雑踏の中を歩いている時だって。

火曜日、レッスンに行く途中の電車の中での光景は、胸が痛んだ。

急行に乗り換える前の各駅電車の中。
途中駅、乗り込んできた若い女性が、正面の空いた席に座った。
同時に乗ってきた初老の紳士は、私の前に立ち、カバンを網棚に載せた。

瞬時に、座ったばかりの若い女性が立ちあがった。

「あのー、どうぞ。私は次で降りますのでお座り下さい」

若い自分の方が先に座ってしまったことを申し訳ないと思ったのだろうか。
男性の背中から声をかけてきた。

このあとの初老男性の言葉に、周囲の空気はピリリと辛くなる。
苦くも有り、思わず私の顔も、きっと歪んでいたと思う。

「わたしはね、座りたくないから、わざわざこっちに来て、此処に荷物を上げたんですよ!だから座るわけないでしょっ」

叱る勢いの声。
若い女性は身の置き所がなさそうに、おずおずと自分の席に戻った。

次の駅は大学生がたくさん降りる駅。
声をかけてきた女性は降りた。

急行に乗り換える駅に到着した。
私は降りる。

初老紳士の、抗いたい気持ち。
私は、よく判る歳だ。

でも、ひとこと、
「アリガトウ」
と言うのは、そんな難しいことなのだろうか。

声をかけた若い女性。
二度と席を譲らない乗客になってしまうのでは...という私の予想が外れることを望むばかりだ。



ayame1999 at 00:22│ あれやこれや