雲をつきやぶりて..。お待ちどう様..。

2013年12月26日

薄化粧の街路樹。

            「もなかのフラメンコ」
高層ビルの窓の明かりは、ネオンが輝いているよう。
街路樹もネオンでお化粧している。
でも、その明かりは、けしてどぎつくなく、しっとりと落ち着いている。
ふと、立ち止まった私。
「こんな薄化粧の街路樹みたいになれたらいいなあ..」
行き交う人とぶつかることもない広い歩道は、感傷的になる時間を許してくれる。

25日。
私は、クリスマスディナーショーが開かれる新宿のホテルを目指して歩いていった。
今年は私を含め、4人。

会場に到着。
冷たい空気が頬を包んでいたのに、席に着くと暖かい熱気が包んでくれた。
そして毎年のごとく同じ思いにかられていった。
「ああ、無事に今年も来れたんだナー」
全ての意味を含め、有り難く感無量だ。

一年なんてあっという間...。
でも、季節だけでも、確かに桜を見上げたし、梅雨の時期もあった。
熱中症の注意が叫ばれた猛暑の夏も過ごしたはず。
竜巻や雷も暴れた。
ちゃんと四季は私の上を通り過ぎて行っていた事に気付かされる。

思い出としては、フラメンコなら、発表会に向かって練習にあけくれそして本番を無事に終えたし、サラアンダルーサのライブだってあった。
そうそう、フラメンコ以外の事だって。
そしてまさに今だって、振り付けを覚えるのに必死になっているし、他の事でも覚えようともがきながら向かっていることだってある。
いい思いでだけではない。
文字に書かない、あれだってこれだって..。

あれあれ!?
今気がついた事だけど、それらの事をすぐに忘れてしまうから、もしかしたら一年なんてあっという間に..と思ってしまうのかな...。

さてさて、今年も目をつぶって一人自分の胸の中に囁いた。
叶うなら、どうかまた来年もあの薄化粧の街路樹を見上げながら、この場所に来る事が出来ますように。
「乾杯」
カチン。
カチ。
私は一緒に来た友のグラスに、そっとそっと自分のグラスを合わせた。


ayame1999 at 01:18│フラメンコ 
雲をつきやぶりて..。お待ちどう様..。