心の寄り道

2013年12月24日

雲をつきやぶりて..。

          「もなかの心の寄り道」
来年からは公私共々ますます忙しくなる。
だから、というわけではないけれど、今のうちにという思いが強く、予定をたくさん詰め込んでしまった。

水曜日はギターのカニサレスの演奏会に行ってきた。
場所は新宿。
雨の中を友人と二人、トボトボと。
 
席を目指すと、
「あれっ」
私達の席に、男女が仲良く座っている。
「おかしいなー」
間違っているのではないか、と思いつつ、効く勇気がない。
こっちの方が悪いに違いない、..。

ウロウロ。
ニコニコ顔だった二人が、きまり悪そうに立ち上がり、後ろの列に移った。
「なあんだー」
こちらの方が間違っていると思いこんでしまう自信なさがちょっと情けなかった。

演奏が始まった。
演奏している姿が舞台後ろの大スクリーンに映し出されている。
手元の動きがアップ。

演奏に引き込まれていく。
と、同時に時間が経つにつれ、ちょっと違和感を感じてしまう自分がいる。

私の席はとても見やすい席だった。
にもかかわらず、スクリーンの中の姿にばかりに目がいってしまうのだ。
「舞台に来ているのになー」
映画を見ている感じ。
アイドル歌手が舞台の後ろの大画面に映し出されているコンサートをテレビで観たことがある。
今ではごく普通の事なのかもしれない。
超高速の指の動きがはっきりと見れるのだから、ギターファンには、たまらないに違いない。
違和感を感じる私が時代遅れなのだ...と言われそうだ。

そして、金曜日の夜は、中央線に乗って飯田橋へ向かった。
50人ほどしか入らないライブのお店。
アルゼンチンの世界的ギター奏者、ユパンキの弟子の方の演奏会。
弟子を取らなかったユパンキ。
でも、世界でたった一人にだけ、愛用したギターと名前まで捧げ弟子と認めた日本人。

こちらは、カニサレスと違って、ずっとずっと年上の方。
ジャンルはまったく違う。
どちらも雲の上の人、いやいや、雲を突き破っていた。
「すごいね」
ただただ敬服するばかりだった。

そして日曜日はフラメンコの忘年会。
諸事情で遅れての参加だったけれど、間に合ってよかったー。

さてさて、9月1日のブログに今年いっぱいでこのブログを書くことを終了する旨をお伝えさせてもらった。
今年もあと一週間ほどで終了。
あと何回書けるかなあ。

ちょっと寂しくなってきた。


ayame1999 at 02:19|Permalink

2013年07月31日

大切に..

           「もなかの心の寄り道&あれやこれや」
いつもなら火曜日は、フラメンコレッスンに出かける曜日。
昨日は第五週でお休み。
『えーと、あれとこれと』」
こんな時こそやってしまわなければ..。
後回しにしている事が次々と浮かんできた。

私の携帯が鳴った。
「あのね..」
映画の誘いだった。
「行く行く..」
予定を変更し、即答。

「八月の鯨」
という作品だった。
フィルムが何となくちかちかして古く感じてしまう。
1987年、カンヌ国際映画祭、特別賞の作品だと知ったのは、見終わってからだった。

高台の別荘と、建物に面した海。
場面はそれしか出てこない。
当時91歳と79歳のベテラン女優が、丁寧に丁寧に人の心の中、そして人生の移り変わりを描いていく。

ほとんどレンタルDVDやケーブルテレビの映画を家で観るのみの自分。
映画の楽しさ、大切な時間を存分に味わった。

以前にも、新しい作品ではなく、すぐれた作品を上映してくれる会場を教えてくれたり、誘ってくれた人がいた。
あのときと同様。
誘ってくれて有り難うの言葉一杯。
行きたい気持ちはあっても、なかなか一人では行こうとはしないのだから。

さて、話は変わって、前回書いた、「血塗られた携帯電話」というドキュメンタリー。
あの番組を機会に、今持っているタブレットと携帯電話を、私は大事に大事に使うようになった。

ジャーナリストに同行して鉱山を案内した少年は、はたして無事に生きのびているだろうか。
過酷な状況を知った以上、簡単に新機種に乗り換えたくない。
今使っているものを少しでも長く、そして目一杯役立てて使いたいと思った。

タブレットでは、太宰治の、津軽、思ひ出、グッバイ、走れメロス、ヴォンの妻、富嶽百景...等々たくさんの作品を読めた。
どれも昔読んだはず。
結果は、初めて読んだごとく新鮮だった。

今年、著作権が切れた吉川英治の作品は記憶から離れていなので、あえて随筆物を選んだ。
外国の作品は数冊だけ。

あと数年経つと、山本周五郎も著作権が切れる。
著作権が切れる数年後までの今年から、全集で26巻刊行される。
その売れ行きがいいとのことだそうだ。

映画も小説も同じ。
素晴らしい作品は、何十年経っても受け取り側に確かな感動を伝えてくれる。

最後に皮肉を一つ。

今はほとんど見受けられなくなった二宮金次郎が書物を読みながら薪を背中にしょって歩いている銅像。
私が通った小学校には、校庭の隅にあった。

どんどん取り払われていった理由が、よく判る気がする。

小説どころか、今はスマホや携帯でメールやゲーム。
ホームに落ちたり、人とぶつかったり。
乗り物運転中にも片手に持っている人も。
危険すぎる。

これも大切に使っている所以だとでも言いたいのだろうか...。

あ〜、書きたい事だらけで支離滅裂になってしまったー。

ayame1999 at 18:31|Permalink

2013年06月08日

呼吸が聞こえる.◆ァヂ茖沓隠喫

          「もなかの心の寄り道」
「いい声だなー」。
合唱を聴きにきた私は、美しい声に聴き惚れていた。

一階の会場はほぼ満杯。
探せば席はまだあったけれど、あえて二階席に座った。
最前列中央。
カメラ席がそばにあり、時折、シャッターを押す音がする。

いつもは舞台に足を運ぶ時は、
『少しでも前の席に..』
でも、合唱は舞台から離れていても苦にならない。

いやいや、かえって、ひっそりと静まりかえった中で聴き入りたかった。
ポツリと何も考えず静かな空間で味わいたい。

知人が舞台に向かって、右から三番目で唄っている。
「よく覚えたなー」
楽譜を持たずに暗譜で唄っている事に私は感心しきり。

プログラムは、小品の曲や難解な曲織り交ぜ、次々と進んでいく。
中でも楽しく聴き入ったのは、パセリやナス、かぼちゃなど、野菜が主人公の曲。
特に、パセリの唄が気にいった。

パセリは、主役になれずお皿に盛られたお料理の添え物である意味を唄っていた。
「なるほど」
ニコリ。
私の頬が緩む。

ハンバーグでもオムレツでも、パセリが添えられているとお皿が彩られる。
何より料理が美味しく見える。
かぼちゃもナスも聴いていて楽しい。

それにしても人の声ってきれいだな。

オペラ歌手の独唱もたまらなくいいけれど、コーラスでハーモニーの声を聴くのもなかなかいいものだ。

私が合唱を聴きに行くなんて、数年に一度くらいのこと。
何も考えず、ポツリと聴いているのも結構楽しい時間だった。

「赤いろうそくと人魚」の作品を観た時と同じように、私は耳をすました。
「.....」
唄声だけでなく、確かに聞こえてきた。

私の心を穏やかにさせてくれる心音のような呼吸。
温かな息づかいを。



ayame1999 at 01:32|Permalink

2012年12月10日

愛の贈り物

   「もなかのフラメンコ&心の寄り道」
愛こそすべての舞台の最後に、出演者達の腕が観客席に向かって、宙に舞った。
会場に歓声が上がる。
何か、私の胸にあたった。
真っ赤なカーネーションだ。

こんなにお花って重たかったかな。
とても重量感を感じた。

とっさのことで、両手を広げる時間もなかった。
でも、膝元に2本のっていた。

ラッキー。

私は隣の席に目を移す。
「どうぞ」
一本差し出した。
「いえいえ」
隣同士に座っていながら、互いに初めて顔を見合わせた。

見知らぬ人は、遠慮して手を振る。
「一本ずつ、コップにさしておきましょうよ、」
幸せが飛んできたような感じがした。
一人では、もったいなさすぎる。

その人は、じっと私の顔を見た。

「もしかしたら..5月頃の舞台に出ていた方ですか..」
発表会の事を言っていた。
まったく言葉を交わしていなかったのに、赤い贈り物がつなげてくれた。

「来年もあるのですか、もう決まっているのですか..」
「ハイ」
私は飛び上がらんばかりの声で、日付と、曜日まで付け加えた。

舞台は愛だけでなく、赤い糸まで教えてくれた。

余韻を胸に包み込み
「せっかく銀座まで来たんだもの、きれいに飾られたイルミネーションを見ていきたいナー」

銀座で仲間とお茶。
そして、人でごったがえす銀座を、キョロキョロしながら、テクテクテク。
おのぼりさん状態。

真っ暗になるまでの時間には、ちよっと中途半端。
それでも、暮れかかった街が彩られて、目を楽しませてくれる。

「さようなら」
先に帰る仲間と別れ、私は一人の腕を引っ張るように誘い、二人で表参道付近へ。

早く真っ暗になりますように...。
買うあてもないお店の中をウロウロ。

そして、テクテクテクテク...。

もっともっと歩いて行こうね。
テクテクテクテクテク。

「やっぱり帰ろう..」
踊るのは何時間も平気なのに、若いカップルで賑わう街中は疲れる。

もう昨日の事になってしまったのに、まだ私の胸の中には、舞台の余韻が詰まったまま。



ayame1999 at 11:27|Permalink

2012年10月26日

「作家の値段」を読んだあとで...。

                「もなかの心の寄り道&あれやこれや」
木曜日、フラメンコレッスンの帰り、私は数人の仲間と高輪に向かった。
これまでにも数回拝見した事のある、女流版画家の方の個展に出向いたのだ。

日本文学の太宰治、川端康成、林芙美子、宮沢賢治..等の小説を読み、作者の方がイメージした世界が、版画になっていた。

気の遠くなるほどの緻密な線。
独特な描写。
不思議な世界に導かれてしまう発想の驚き。

一本の線も見逃すまいと、私は額縁に顔を寄せていく。

さて、会場のギャラリー。
書店になっており棚に高級そうな本がズラリと並び、奥がギャラリーになっていた。

「普通の本屋さんじゃないなー」
雰囲気から、古書店だとは判る。
でも、何だか、私が見慣れている古本屋さんとは、ちょっと違うような。
並べられている本から私は語りかけられている気がした。

版画をじっくり鑑賞し終わり外に出ようとすると、名前と住所の記入を勧められ、順番に書いてゆく。

私は最後。
自分の番になるまで、古書店の棚を眺めていた。
昔出版された興味がある本を見つける。
腕を頭の上に伸ばし、手にとった。
後ろの頁を確かめる。

初版になっていた。

「やっぱりなー、もしかしたら、ここのお店は...」
他の本も大事に抱えると、後ろの頁を確かめた。

思った通りだ。
その店は、初版と限定本を扱う古書店だった。

偶然すぎるー、!
私は、不思議な力を感じた。

ちょうど、直木賞作家の出久根達郎氏の作品、『作家の値段』を読んだばかり。

内容は、日本文学の24人があげられ、初版ものか或いは限定版で、作品によっては、20万円、30万円も値がつけられる本がある事が書かれていた。

条件として、カバーと帯があること。
それは稀の本だとしても、数千円、数万円になってしまう本がたくさんあることを知る。

著者の出久根氏は、古本屋さんを経営しながら作家になった方だから、古書の世界は詳しい。
故にとても面白い。

でも...、まだ少々、ピンとはきていない部分もあった。

それが!
初版もの、限定で出版された本を扱っているという古書店に、私はやってきたのだ。
まるで招かれるように。

偶然すぎる。
出久根達郎さんに
『ほらね、ボクの書いたことは間違いなかったでしょう...」
と云われている気がした。

何て、良き日であったのだろう。
こんな素晴らしい版画の鑑賞に行けたうえ、おまけに、思いがけず読んだばかりの興味津々の世界に入り込むことが出来たのだから。

書きたい書きたい、と思いながら後回しにしてまだ書いていない他の本の感想もある。
近日中に、一緒に、まとめてホームページの方に残しておきたい。


ayame1999 at 22:50|Permalink

2012年10月02日

瓦礫の埋め立て地へ..第670編

             「もなかのマンドリン&あれやこれや」
ここは横浜の県民ホール。
日曜日、私は、東京のマンドリンでお世話になっている指揮者の方が出演する明大マンドリン倶楽部、現役画像 021学生とOBのメンバーが演奏するコンサートにやってきた。

始まる前に、昼食に6階のレストランへ。
窓際に案内され、
「わー、すごい!」
窓辺に広がる海の景色に、見惚れる。

左側には、赤レンガ。
右にはベイブリッジ。
真下には、山下公園。

「ここは関東大震災の時に出た瓦礫を埋め立てて、出来た場所なんだそうですよ」
私の真向かいに座っている方が、いろいろ横浜について説明してくれた。

一人で来るつもりでいた私。
「どうせ一緒の場所に行くのだから...」
と、数日前、仲間の一人が誘ってくれた。
おかげで、私とは初対面の方二人を交え、5人で、美味しいランチと会話を楽しむことが出来た。

このレストラン。
景色だけでなく、食事がとても美味しかった。
何よりも値段が安い。
コースもあるけれど、千円のランチも有り、デザート、飲み物、サラダバーまでついていた。
予約して早い時間に行けば、最高の景色を眺めながら、魅力的な値段で豪華な時間を満喫できる。

山下公園辺りをいつか訪れる機会があったら、その時は早めに予約を入れ再度行きたいと思っている。

一人で来ていたら、こんなパノラマな景色を見れなかったし、お得なランチとお喋りも出来なかった。
感謝、感謝。

「終わるまで、台風ひどくならなければいいですけどねえ.」
私の真向かいに座っていた方が、空を見上げた。

台風を心配して、コンサートをキャンセルした人もいるかも..と思った私。
でも、ホールに入ると、みるみるうちに大きな会場が人で埋まっていった。

幕が上がった。
どの曲も本当に素晴らしい。
特に気に入った曲をあげるとするならば、ベトナム公演で喝采を浴びたという
「おしんのテーマ曲」
昔、NHKの朝ドラだった。
ベトナムでも放映されて人気が有り、リクエストされたのだとのこと。

そして、
「津軽組曲より 夏」
だった。
マンドリンとマンドラの演奏は、高度な三味線さばきには髣髴させられた。
画像 022
そしてゲストの山本リンダさん。
数回舞台で拝見した事がある。
変わらず、迫力あるダンスと唄。
もう60歳を超えている方なんて、思えない。
日々、身体を鍛えているんだろうなあ...。

『私も、こんなにおもいっきり身体を動かす事がいつまでも出来たらいいのになあ...』
たいした病気なんてしてないのに、ちょっと感傷的になってしまった。

アンコールに
「枯れ葉」
も演奏してくれ、幕は降りた。

終えて出口に向かうと、次々に傘の花が開いていった。

雑談の折り、私の知らなかった興味深い話をたくさんしてくれた、初対面の二人は関内方面へ。
私を含めて三人は、みなとみらい線の日本大通りに。

「さようなら...お元気で..」
台風が迫る中、早々と帰路に向かう。

無事に我が家に到着出来、
「ほっ!」



ayame1999 at 00:21|Permalink

2012年05月10日

額縁の中のフラメンコ...第645編

             「もなかのフラメンコ&心のより道」
いよいよフラメンコのクラス練習が木曜日で最後になった。
来週はスペインから来日したアーティスト達をも交えて、数回音合わせをしたら本番だ。

水曜日。
ミセスクラスの曲の自習練習に出かけた。
毎回クラスの後に一時間、先生がついてくれている自習時間があるけれど、それとは別個に、仲間のどなたかが、スタジオを借りてくれたのだ。

私も便乗。
結構な人数が集まっていた。
行ってよかった。
最後のこの場に及んで、...、
と、云われてしまいそうだけど、出来ていない微妙な個所に気付いたところがあった。

そして、お腹ごしらえを済ますと、私は上野の東京都美術館に向かった。

知人の絵が展示されている。
行ける日は...と、暦と睨めっこの状態が続いていた。
木曜日が最終日。
一日前に行けたのだから、ぎりぎりセーフ。

去年、地元で参加している楽器仲間の油絵が、都知事賞に輝いて上野に足を運んだ覚えがある。
今回は、その方とは別。
とは、いえ、こちらは東京のマンドリンクラブでご一緒の管楽器担当の方。

皆から、素晴らしい絵を描く方で...、
と、噂を聴いていP1000463たけれど....。
会場に向かうまでの、青々と繁る木の葉。
鮮やかに咲いた、つつじ。
そして、たくさんの人々の姿を見ながら歩くのも楽しかった。

招待状を差し出すと
「◎○○先生は3番の会場にございます...」
とのこと。
受付には、展示されている絵のポストカードが売られていた。

さっそく、お目当ての方のポストカードをお土産に求める。

会場に入ってみると、私の背丈より大きな絵がズラリ。

絵の事等さっぱり判らない私は、もう一度受付に戻った。
「あのう、すいません、こちらに飾られている絵は、号でいうと、どのくらいの大きさの絵なんですか?」
P1000464
「100号から、もっと大きいものもございます」

教えてもらったはいいけれど、100号とはいかほどのものか私には判らない。
でも、
「やっぱりねー」
などと、首を縦に振って再び絵の鑑賞に戻った。

額縁の中の絵に、時間を忘れて見つめてしまう。

『私も、こんな大きな大きな額縁の中におさまるような、魅力的なフラメンコが踊れたらいいなあ..』

水曜日の天気予報は、雨や雷が...と云っていた。
でも、上野の山は、まだ傘は必要なかった。

絵を観た後は、ゆったりした椅子に座って一休み。
そして、買うあてもないのに広々とした売店をのぞく。

ガラス越しに傘をさして会場に入ってくる人の姿が見えた。
「本格的に雨が降りだしたら大変!」
私は腰をあげた。
★★★★★☆★☆☆☆★

「鍵田真由美.佐藤浩希フラメンコ教室発表会」
5月19日土曜日
中野ゼロホール
開場 5時半
開演 6時

前売3千円
当日4千円
全席自由

たくさんの人に観てもらいたいです。




ayame1999 at 01:08|Permalink

2012年04月23日

芝桜

20120420121610[1]                 「もなかの心の寄り道」
あっという間に桜は散ってしまった。
近場で済ましたお花見だけど、桜の木の下で、のんびり過ごせることが出来たことにほっとしている。

一年に一度しかチャンスはないのだから。

さて、金曜日の事だった。
ふと思い立って、ひと駅離れた友人を誘い、急遽、芝桜を見に行った。

相模川の土手に1キロ程だろうか。
芝桜がびっしり咲いている場所がある。

以前からきれいだ!
とは聴いていたけれど、私の耳には、ただ通り過ぎていっただけだった。

でも、最近の私は違う。
特に震災の後は。
心を亡くす忙しさにに振り回されたくない、という想いが一層強くなった。

「そうだ、こういう時に!」
思い立ったら吉日。

たった15分弱程度で到着してしまう場所。
1時間でもいいから行こう、と話がまとまり、車を走らせた。

到着してみると、たくさんの人がのんびりと歩いている。
あちらこちらに、広々とした場所にシートを敷きお弁当を広げている人も。

テレビのニュースで流れたので訪問者が増えたことを、私はその時に初めて知った。

土、日曜は混むのだろう。
丁度、いい日に行ったようだ。

川の土手の芝桜を眺めながら歩いていると、首に立派なカメラをぶら下げた、日焼け顔のおじいさんと出会った。muraszki

「まあ、素敵なカメラですね、プロが持つカメラみたいですね..」
思わず私は声をかけた。
おじいさんの顔より大きなカメラだったので、私は引き寄せられてしまったのだ。

おじいさんは、嬉しそうな顔で、カメラの説明をしてくれた。
20120420124751[1]
「こんな素敵な場所があるのに、何で今まで来なかったんだろう」
車で素通りするばかりで、川辺を歩いたことなんて一度もない。
長い間、同じ場所に住んでいるのに..。
ちょっと反省してしまう。

腰を屈めて草を採っているご夫婦と出会った。

「ヨモギを採っているんですか?」
「ええ..」
「お饅頭をこしらえるんですか?」
「そうなんですよ」
私は、ヨモギ色の大福を思い描いた。
食べたいなー。

一緒にやってきた友人は携帯で芝桜を撮っている。
私は手招きして呼んだ。
20120420123937[1]
「すいません、ヨモギってこれですよね」
私のことだ、間違える恐れがある。
確かめると
「携帯で、写真撮ってよ」
写してもらった。

どれがヨモギかを尋ねて写真を撮るなんて...。
友人は呆れ顔。
無頓着にご夫婦に尋ねる私の姿が恥ずかしかったに違いない。

でも、ちゃんと、手を下に延ばして写してくれた。
もちろん、芝桜も。
ここに貼り付けた写真は携帯で写してくれたものを、メールに送信してもらったものだ。

たった1時間ほどの散策。
思い切って行って正解だった。
微風は私の頬を撫でてくれたし、大事な時間も運んできてくれたもの。
『ドレス着た 川の土手さん 超美人 』

ayame1999 at 00:51|Permalink

2012年03月25日

上妻宏光さんとお能..。

            「もなかの心の寄り道」
木曜日、やっぱり日本橋まで行ってしまった。
上妻宏光さんの津軽三味線の舞台。

去年の10月に恵比寿ガーデンで初めて聴いたときの衝撃。
年が明けた3月22日にはお能とのコラボがあることを知った。
でも、一度生で聴けたら、それでいいと我慢したはずだった。

それなのに...。
数日後に家族に何気に言うと、行きたいとの返答。
「やったー」
心変わりをされたら困る。
すぐに持っていた先行予約の紙を手に、電話をかけた私だった。

あれから数カ月を経て、やっと木曜日フラメンコレッスンを終えた私は家族と途中駅で待ち合わせ日本橋に向かったのだった。

普段はジャンルにとらわれず様々な楽器と演奏する方。
ダンスだって。
タップダンスでだって。

今回の舞台は、他の楽器は入らず三味線一丁のみ。
スーツ姿も素敵だろうけれど、はかま姿。

しぶい。
かっこいい。

途中、演奏の合間に、二部の演目の羽衣について、説明してくれた。
静の世界の能を堪能できる知識がない私。
でも、おかげで、いざ能との舞台が始まると、興味深く見つめることが出来た。

鼓の代わりの三味線の撥さばき。
舞い。
謡。
そして、沈黙。

今、私は5月19日のフラメンコ発表会で踊る三曲の振付が終わり、最後の仕上げに入っているところ。
その中の一曲。
特にこの
「沈黙の間」
を感じながら踊る曲がある。

「ま...とは、このことだったんだっ!」
思わず、合点したと自分の腿を叩きそうになった。

まさに数時間前、こんこんと
「この曲は...」
と、間.、について注意を受けたばかりだった。

私は頷いたけれど、あれは判った「つもり」でいたのかも。画像 001

終えた後、上妻さんとシテ方金春流、山井綱雄さんも仰っていた。

「沈黙の間をどう表現するか.....」
これが、とても難しいという趣旨の話を。

今度はクラブでの演奏もあるとチラシが入っていた。

ホームページみたら4月6日にチラシとは別に、モーション・ブルー・ヨコハマでの沖仁さんのライブにゲストとして出演すると書いてあった。

私はフラメンコを踊っているのだから、そちらの方に行った方が良かったかな...と一瞬頭をよぎったけれど..。

じっくり演奏が聴け、お能の世界を観て、謡も聴けた。
なお且つ、私に今必要としている答えももらえたのだから、こんな満足なことはない。

『舞台上 間の表現を 我観たり』


ayame1999 at 01:54|Permalink

2012年01月04日

迷い道。

               「もなかのあれやこれや」
昨日の続きとして書きたい。

引き続き箱根駅伝を観た。
東京に戻ってくる3日は、一位の東洋大が圧倒的な強さだったので、

「もう、テレビの前に座らなくてもいいかな..」
と思ったけれど、やっぱり離れることは出来なかった。

次々と入ってくる中継点では、いろいろなドラマが生じる。
やっとタスキを渡す時が来た神奈川大の選手。

「あっ!」
次に走る選手が手を伸ばしている前で、倒れこんでしまった。

あと数秒で、繰り上げスタートになってしまう時間とぶつかっている。
「立ってー、立ってー、..立ちあがるのよっ」
私は自分が立って、叫んでいた。

選手はフラフラと起き上がった。
『もうタスキを渡したと勘違いしているのかなー、迷い道にはいってしまったのかなー』
悲鳴のような歓声が響く。
また倒れた。
繰り上げスタートの鉄砲が鳴ったと同時に、タスキが次の選手に渡された。

今年も
「よし、私もへこたれず、頑張ろう」
一歩も走っていないくせに、まるで自分が走ったような気持ちになって身を引き締めさせられる。
箱根駅伝って不思議だ。

時間が経つのは早い。
夜7時から生放送されるニャーイヤーオペラコンサートに向かった。

何て広いんだろう。
NHKホール。
大きすぎて、どうしても座席表を確認しても判らない。
席を見つけることが出来ないなんて、初めての経験。
右往左往。
たぶん15分間ぐらい、迷いながら探し続けたと思う。
案内係の人を捕まえるのも大変。
やっと、自分の番がきて、席に連れて行ってもらった。

席のことはともかくとして、舞台の感想は...。
一言。
「すごい!」
荘厳な舞台
生粋のオペラファンでない私でも、感嘆するばかり。

きっと舞台作りは、紅白歌合戦でもこうだったのだろう。
アナウンサーと夏木マリさんが喋っている間に、背景や、場面を変えて行く。
20人近くの人達の動き。

「早くしないと、次の唄が始まっちゃうよ〜」
ちょっとのんびりに見えたひとの動きに目が行く。
でも、よけいな心配。
見事に、数秒も狂わず変化させていった。

来年は、このブログを読んで下さっている方に、ぜひ、ぜひこのニューイヤーオペラコンサートに行かれることを
「お勧めしたいなあー」

何人もの素晴らしい方々の唄を、一度に聴ける事が出来るから。
場面を作って行くのを見るのも興味深かったから。
何もかもが美しく判り易かったから。

家族が大喜びしていたから。
そして私も、とっても得をした気持ちになれたから。

こんな素晴らしい舞台で、よく知っている人達が踊っている。
そう思うと、とても嬉しく、誇らしかった。

『飽きもせず 我はいまだに 迷い道』
★☆★☆★☆★☆★☆★★
帰宅して留守録していたものを見たら、ついつい最後まで観てしまいました。
歌劇「カルメン」の曲から...の折り踊っていた舞踊団の人達の名前をぜひ書き留めておきたいです。
振付:佐藤浩希
踊り:矢野吉峰、
       アルテ・イ・ソレラ「東陽子、小西みと、柴崎沙里、鈴木百々子、関祐三子」   
   以上の方々です。

指揮者の方も、以前、各国で活躍する三人の指揮者の方が紹介されたテレビ番組を観ていた方だったので、何となく嬉しかったー。



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