足さばき
2007年08月02日
いつかは 前編
「もなかのフラメンコ」
火曜日の昼のフラメンコクラスレッスン。
先週踊ったブレリアの振り付けと全く同じことをやったのに、どうしても最後のコントラがうまく入らなかった。何回も何回も根気よく繰り返して教えてくれる。
「あ〜、出きたー」
と安堵した先生の声。
...と思いきや、次にやると皆の足が揃わず
「また戻ってしまったァァ、さっき出来たのにィィー」
と落胆させてしまう。
中級クラスを担当する先生が、終了時間がせまった頃、スタジオに入ってきた。私達の後ろ姿を見ている。
『こんなに先生が何回も教えてくれているんだから、しっかりしろよー』
声は聞こえないけれど、皆頑張って、と応援してくれているような気がした。でも、本当のところは、呆れていたのかもしれないけれど、私のいつもの『何でもいい方に考えよう』の得意技で勝手に解釈する。
しかし結局、最後まで完璧に踊ることは出来なかったことは気持ち的に辛かった。
中級になるとどっと人数が増えた。人数が増えると急に気持ちが大きくなる。が、まずこの気持ちがいけないのだ....と首を振る。
「大勢で踊っていても、それぞれが独りで踊っているつもりになって、ちゃんと足の音を出さなければいけないよ」
いつも言われている言葉が過った。
二時になった。
十一時から始ったレッスンが終わる。
私は早々と着替えると代々木上原に向かった。
改札口でマンドリンの先生と仲間二人が待っているのだ。
つづく。